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バージョン: 19

コレクション

コレクションとは、類似または混在した型 (テキスト、数値、日付、オブジェクト、ブール、コレクション、null) の値が順番に並べられたリストです。

コレクション型の変数を扱うには、オブジェクト記法を使用します (オブジェクト記法の使用 参照)。

コレクション要素にアクセスするには、大カッコ内に要素番号を渡します:

collectionRef[expression]

expression には正の整数を返す有効な 4D式であればどんなものでも渡すことができます。 例:

 myCollection[5]  // コレクションの6番目の要素にアクセス
myCollection[$var]

注: コレクション要素は0 番から始まるということに注意してください。

コレクションの要素に値を代入したり、コレクション要素の値を取得したりすることができます:

 myCol[10]:="My new element"
$myVar:=myCol[0]

コレクションの最後の要素を超える要素番号 (インデックス) を指定した場合、コレクションは自動的にリサイズされ、途中のすべての値には null 値が割り当てられらます:

 var myCol : Collection
myCol:=New collection("A";"B")
myCol[5]:="Z"
//myCol[2]=null
//myCol[3]=null
//myCol[4]=null

初期化

New collection コマンドを使うなどして、コレクションはあらかじめ初期化しておく必要があります。初期化しない場合、要素の取得や変更はシンタックスエラーとなります。

例:

 var $colVar : Collection // コレクション型の 4D変数の宣言
$colVar:=New collection // コレクションの初期化と 4D変数への代入

通常コレクションと共有コレクション

二種類のコレクションを作成することができます:

  • New collection コマンドを使用して作成する通常 (非共有) コレクション。 通常のコレクションは特別なアクセスコントロールをせずに編集可能ですが、プロセス間で共有することはできません。
  • New shared collection コマンドを使用して作成する共有コレクション。 共有コレクションはプロセス間 (プリエンティブ・スレッド含む) で共有可能なコレクションです。 共有コレクションへのアクセスは Use...End use 構造によって管理されています。

詳細な情報については、共有オブジェクトと共有コレクション を参照ください。

コレクション関数

4D コレクションへの参照は、コレクションの メンバー関数 と呼ばれる特別なクラス関数を利用することができます。 コレクション関数は クラス API リファレンス にまとめられています。

例:

$newCol:=$col.copy() // $col を $newCol にディープ・コピー
$col.push(10;100) // 10 と 100 をコレクションに追加

一部の関数は元のコレクションを変更して返すので、つぎのように連続して呼び出すことが可能です:

 $col:=New collection(5;20)
$col2:=$col.push(10;100).sort() // $col2=[5,10,20,100]

propertyPath 引数

いくつかのコレクション関数は引数として propertyPath を受け入れます。 この引数は以下のように用いることができます:

  • オブジェクトプロパティ名、 例えば "lastName"
  • オブジェクトプロパティパス (ドット文字で繋げられたサブプロパティの階層シーケンスなど)。例: "employee.children.firstName"

警告: 関数に propertyPath 引数を渡す場合、そのプロパティ名には "." (ドット)、"[ ]" (大カッコ)、あるいは " " (スペース) を使えません。これらを使用するとパスを正しく解析できなくなります:

 $vmin:=$col.min("My.special.property") // undefined
$vmin:=$col.min(["My.special.property"]) // エラー